霍乱之城原名:コレラの城,又名The Treasure of Death Castle
竜ノ口藩は回船問屋阿波屋千代蔵に命じた密貿易で莫大な砂金を蓄えた。が、一年後全国に蔓延したコレラで死者続出、おまけに密貿易の科で城主は**し、藩は取潰され竜ノ口城は死の街と化した。それから二月、荒廃した城下の旅篭、奈可川屋は砂金につかれた亡者共で賑わっていた。浪人秋月左近もその一人だ。一方、阿波屋の用心棒黒木耀蔵は竜ノ口城の築城家幽斎を責め、砂金のありかを吐かせようとしていた。また、旧竜ノ口藩江戸留守居役田井中典膳をはじめとする虚無僧の一団も、幽斎を奪回しようと暗躍をはじめた。典膳らは、生き残った佐代姫をたて、竜ノ口家再興をくわだてたのだ。そんなある日、左近は典膳に幽斎救出に力をかしてほしいと懇願された。事情を知り、同情した左近は、黒木をだまし、幽斎を連れだす計画をたてた。しかし、そんなとき、阿波屋が帰ってきて計画は頓座した。阿波屋は、連れ帰った幽斎...