二階堂卓也・銀座無頼帖 銀座旋風児 目撃者は彼奴だ
庶民経済会の前会長の謀殺**を追っていた梅沢刑事がある夜殺害されたが、目撃者は行きずりの小山田一郎というサラリーマン、そしてもう一人銀座旋風児二階堂卓也であった。翌日、卓也は小山田を呼び出したが、謎の女に妨害された。小山田の口はかたく、**はただ梅沢刑事の手帳にしるされたメモから経済会に関係があるということしか分らない。卓也は大芝居を目論んだ。ある夜、料亭「四条」では庶民経済会の新会長木戸川義策が二世のハンフリー・白川に腹黒い案をうち明けたが、きき手はハンフリー・白川に非ず、卓也だった。情報屋の政が乗用車に乗った怪しい紳士の顔をみた。卓也の留守中、卓也の助手明子と東都タイムスの荒木記者を覆面の男が襲った。警察は物的証拠を楯に小山田を梅沢刑事射殺の犯人に仕立てた。卓也は前会長を射った弾丸と刑事を射った弾丸が同一であること、射程距離からみて猟銃しか可能で...