在那座桥的岸边 第二部原名:あの橋の畔で 第2部,
「葉子さん……」涙をためて見つめている葉子の顔に、光晴の記憶は徐々によみがえりはじめた。しかし、葉子はその時もはや昔の新村葉子ではなかった。言葉もなく頭を垂れる光晴の姿を後に、あふれる涙をかくして葉子は病室を走り出た。その日、葉子は夫信介の母から、しばらく、兄健二郎の家に帰っているようにと言われた。姑は葉子が光晴のもとにしばしば通っていたのを知っていたのだ。その頃、東洋軽金属では社長以下幹部の信介、健**の間に新社屋ビル建築について、予定していた光晴の設計を取り止める話が持ちあがっていた。信介は葉子の抗議も受けつけず、健二郎や兄嫁も葉子を責めるばかりであった。思い悩んだ彼女は、実家のある**行きの列車に乗りこんだ。数日たった。葉子が家を出たと知った光晴は、その後を追ったが、彼女は健二郎に伴われ、宮崎に来ている信介に会いに出掛けたばかりであった。宮崎県...
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