ナゴメハギとアマハゲ 秋田・山形の来訪神行事
東北地方を中心に古くから行われてきた正月行事のひとつに「ナマハゲ」がある。「ナマハゲ」は地域によって呼び名は異なるけれども、東北の至る所で見受けられる。秋田県能代市では「ナゴメハギ」と呼ばれる。ハタハタ漁が最盛期を迎える年の瀬に、地区の青年たちは稲嘉で作ったケラをまとい、番楽の面をつけた神になり、人々を戒め祝福を与えながら家々をまわる。山形県逝佐町の「アマハゲ」は元旦の晩に行われる。ワラで作られたケンタンという装束を身にまとい、ヂヂメンという面をつけた二体のアマハゲは、太鼓打ちの合図で家に入り、足を経み鳴らし、福を授けて去っていく。1月3日には女鹿地区、6日には鳥崎地区でもアマハゲの行事が行われる。なかでも鳥崎地区では他の地域では行われなくなった「鳥追い」の行事が子供達の手によって、今も続いている。