孫悟空 第一部
第一部--昔々、大昔。中国は花果山の巨岩から、一匹の石猿がオドリ出た。七十二通りの変化の術に通じたこの石猿、自ら斉天大聖孫悟空と称し、伸縮自在の**棒を手に、一飛び**万八千里のキン斗雲にうち乗り、悪事の限りを尽す。これを見た天上界の上聖玉帝、悟空を不老長生の桃、蟠桃園の番人にしたが、神々の宴会蟠桃会の当日、賓客の御馳走を喰い荒す始末。とうとう釈迦**の手に閉じこめられ、その手が化した石山五行山に幽閉。五百年後、悟空の救いを求める声を聞いた南海の観音菩薩、改悔の色ありと見て天竺へ経文を取りに行く東土**国は三蔵法師のお供を条件に罪を許す。程なく、三蔵の乗る白馬の轡を取って旅立つ悟空の姿。とある村に宿をとらんとしたが、化物がいるとのこと。名主高太公が娘婿にとった猪という男がその当人。悟空は得意の変化の術で、遂にこの豚の化物を取押える。元は天界の住人とい...